パラレラ:二人で攻める戦術!サイドラインと並行に走る動き
パラレラとは「並行」という意味のポルトガル語です。
その名の通り、サイドラインと並行に走る動きです。
足の速さや走りながらのシュートに自信のある人におすすめの戦術になります。
パラレラとは?
パラレラとは、フットサルの基本的な戦術で「並行」という意味のポルトガル語です。サイドラインと並行に走り込む動きやそれに合わせたパスを意味します。試合中では略してパラとだけ声をかけることが多いです。英語名のパラレルと言われる事もあります。
パラレラはパスを出した後の抜ける動きの一つとしても非常に有効な動きで、足の速さや走りながらのシュートに自信のある人には特におすすめの戦術です。
4人が完全に連動している方が効果は高いですが、2人だけでシュートまで持ち込む事ができることも特徴です。
ディフェンスの裏のスペースを有効に使った戦術なので、前プレでディフェンスが寄せてきている時に2人で裏のスペースを突いて、相手のディフェンスを崩すきっかけとしても使う事が出来ます。
パラレラのコツ
フィクソからアラへパスを出した後は必ずボールサイドを抜けるコースを取ります。
あまり深い位置まで進むとディフェンスの裏のスペースをつぶしてしまうので、ボールを持っているアラのディフェンスのすぐ後ろに走り込むイメージで動きます。
そこから方向転換してサイドライン沿いに縦に走り出します。
サイドラインに寄る動きは比較的ゆっくり走り、パスが出るタイミングに合わせて急加速することでディフェンスを置いてきぼりにすることが出来ます。
この時、アラのプレーヤーはパラレラと判断したらフィクソが縦に走り出す前に縦のスペースにパスを出してあげましょう。
普通のインサイドキックでもよいのですが、ボールを足の甲にのせて横方向にすくい上げるような動きでボールを浮かせたパスを出すパス、浮きパラが有効です。浮きパラだと敵ディフェンスの足に引っかけられてカットされるリスクが低く、ボールのスピードが途中で落ちるので追いついてからのシュートが打ちやすくなります。
フィクソ・アラのプレーヤーはディフェンスが中切りをしていると判断したら積極的にパラレラを狙いましょう。逆に、縦切りの場合、パラレラは失敗しやすいため、ジャグナウ等の別の動きに切り替える方がベターです。
パラレラの効果
ディフェンスの裏のスペースを活用したオフェンスになるため、前プレ回避に効果的です。
2人の連携で使える戦術なので、息のあった2人だけでも点を取れるのが強みでもあります。
逆に、パスが出せなかった場合、敵ディフェンスの縦への意識が強くなる事から仕切り直しの横パスが通しやすくなります。抜ける動きを取るプレーヤーがしっかりパラレラの動きを取ることで、敵を動かし、次のプレーへと繋がるプレーになります。
パラレラと他の戦術の連動
パラレラだけでも有効な戦術ですが、他の戦術との相性も良く、様々なバリエーションに展開していくことができます。
その場合、2人だけの連携ではなく、4人の連携が重要になってきます。
シンプルなパラレラからの4人の連携
パラレラのパスを出したアラはその後のプレーにも絡んでいきましょう。パラレラを出した後、シューターを追いかけるような動きを取ることで、ヒールでの落しのパスやボールロスト時のファーストディフェンスを担当します。
ピヴォはパラレラの動きを感じ取ったら早めにファーへと流れてスペースを作りましょう。その後、ファー詰めを狙います。
逆アラはフィクソの攻撃参加に応じてバランスを取り、ディフェンスの最終ラインを担います。ただし、パスを出したアラが攻撃参加しない場合、走り込んでパラレラを受けたフィクソからのパスをもらう動きも効果的です。
パラレラからクワトロ・ゼロへの切り替え
パラレラの縦パスが難しい場合、パスをキャンセルして逆アラへと横パスを送ります。フィクソはパラレラの動きでそのまま縦に抜けます。
逆アラは中ドリで中央に向けてドリブルでボールを動かし、攻撃方向に向かってターンをします。逆アラが中ドリをする動きに合わせて、ピヴォが逆アラがいた位置へとフォローに降りてきます。この時点でフィクソにいたプレーヤがピヴォに入ったLピヴォのフォーメーションになっていると思います。
中央に中ドリをしてきた逆アラはフォローに降りてきているピヴォにパスを出し、逆サイドでパラレラの動きを取ります。
パスを受けたフィクソもパラレラの縦パスが難しい場合、パスをキャンセルして中ドリをすることで、パラレラの動きを軸にしたクワトロ・ゼロの動きになります。
パラレラの参考動画
パラレラをわかりやすく解説している動画です。最後はファー詰めにつなげる動きになっています。
まとめ
クラウンやLピヴォのフォーメーションと相性が良く、スピードやシュート力のあるアラ、フィクソにオススメです。
また、4人全員がパラレラを知っている必要がなく、2人のコンビネーションとして使えることや、失敗時のリスクが低いこともこの戦術の特徴と言えます。