攻守の要!フィクソ(ベッキ)の役割とプレーについて

チーム戦術

フットサルにおいて、フィクソは攻守共に中心となってプレーする選手になります。ベッキとも呼ばれます。

一般的に、サッカーにおけるディフェンダーと言われていますが、ボランチやトップ下の能力も求められるイメージです。

最終ラインとしての守備力が必要なのはもちろんですが、攻撃時にはパス回しの中心となります。

フィクソ(ベッキ)とは

ゴレイロの前に位置するフィクソ(別名ベッキ)は、攻撃と守備の要になるポジションです。フィールドプレーヤーの最終ラインでのプレーが多く、攻守の中心となりながら指示を出したりしてゲームメークをしていくポジションになります。

サッカーで言えば、センターバックをベースにボランチとトップ下を加えたようなポジションでしょうか。

パスをさばいてゲームを作っていくゲームメイクのセンスだけでなく、アラと入れ替わったり、ピヴォからのリターンパスをシュートしたりと、攻撃的な役割も担う場面もあります。

ミドルシュートやロングシュートを打つ機会が多いため、フリーの状態から強烈なシュートを枠内に打つ能力があれば怖さは倍増します。

フィクソの役割

味方の攻守の要として、ゲームメイクを行うことが一番の仕事になります。試合運びをコントロールする頭脳、ボールロストしないキープ力、ディフェンス力、パスセンス等など、様々なセンスが求められます。

プレー以外でも攻守共に味方に指示を出してポジションのズレを調整したり、味方の目や頭脳としての役割を担う必要があります。

パスを出してじっと待ち続けるのではなく、自分が動くことによってフリーになって攻撃をしたり、敵を引きつけて新しいスペースを作ることで味方の攻撃のサポートをすることで攻撃参加し、相手を崩していきます。

最終ラインとしての意識が強くなりすぎて、パスを出した後、同じポジションのまま留まってしまうフィクソをよく見かけますが、パスを出した後にポジションを変えることで、リターンパスのコースを作り出すことになり、ボールのポゼッションが安定します。

フィクソの適性

守備意識が高く、一番上手い選手がフィクソを担うと攻守共に安定します。

敵のプレスに耐えれるだけのフィジカルやボールポセッション能力、パスセンスは必須と言えます。また、数的不利の状況や1vs1の頻度が他のポジションより多いことや、攻撃が得意な選手が多いピヴォを相手にディフェンスを行うため、ディフェンス能力も高いレベルで求められます。

また、ゲームコントロールする上での冷静さやクレバーさがあると僅差のゲーム展開では頼もしい限りでしょう。

簡単にまとめて見ると・・・

フィクソに求める能力(オフェンス)

  • ボールポゼッション
  • パスセンス
  • シュート力
  • 視野の広さ

フィクソに求める能力(ディフェンス)

  • 声を出して味方へのディフェンスの指示出し
  • カバーリング
  • ピヴォとのポジション争いに負けない強さ
  • 数的不利でのディフェンス能力

フィクソのポジションでのプレーについて

フィクソのプレーのポイントについて説明していきます。ポジションとしてのフィクソというより、最終ラインでのプレー時と言った方が適切で、フィクソ以外のポジションの人も、最終ラインでボールを受ける時やディフェンスをする時は参考にしてください。

パス

味方の状態を見て、攻めのパス、繋ぎのパスを使い分けていきましょう。

フィクソからピヴォに一発でパスを通そうとする人を見かけますが、相手ディフェンスにとってパスが来ると分かっているパスほど守りやすい状態はありません。一度アラに当てて寄せていき、リターンをダイレクトでピヴォに当てたり、キャンセルしてアラとワンツーを仕掛けるなど、プレーが単調にならないように色んなパスを組み合わせて攻めていきましょう。

トラップ(ボールの受け方)

必ずボールを動かすトラップで、相手ディフェンスの取りにくい位置にボールをコントロールしましょう。

また、相手がプレスディフェンスを仕掛けてきている時に、出来るだけ攻撃方向を向いた状態でトラップできるように動きましょう。攻撃方向に背を向けた状態で止まってしまうと、相手ディフェンスのプレスを受けることになります。

ボールキープ

相手がプレッシャーをかけて密着した状態になるまで寄せてきた時に、絶対にボールを奪われないよういキープしてください。最終ラインでボールを奪われたら、ゴレイロしか残っていないため、失点に繋がってしまいます。味方へのパスが難しければ外にクリアしてもいいし、最悪、ファールをしてでもいいので、最終ラインではボールを簡単に失わないようにしましょう。

オフザボールの動き

パスを出した後、じっと様子を見ているフィクソをよく見かけますが、次のプレーを仕掛けるようにしましょう。ピヴォがキープしているのであれば寄っていって落としてもらってシュートでもいいし、アラを上がらせて、ボールロスト時に2人分の敵をカバーしやすいポジションに移動したり、攻撃をキャンセルした場合のリターンパスを受けやすいポジションに移動したり・・・。その時その時のベストだと思う動きをしていきましょう。

指示出し

敵味方全体の状況が見れるフィクソが大きな声を出して味方を動かすようにしましょう。試合になったらやるけど練習では・・・という人もいると思いますが、試合になった途端にアレコレ指示されても意図が伝わらないし、偉そうに何言ってんだ?となってしまうので、普段の練習から声をかけて意思疎通をしていくのもフィクソの重要な仕事になります。

ディフェンス

フィクソの位置で抜かれると即シュートを打たれます。抜かれるようなディフェンスは絶対にやめましょう。

相手ピヴォがうまい場合、ボールを持たれるだけでもすごく危険です。絶対にボールを持たせない、持たせても振り向かせない、利き足でボールを扱わせないなど、相手が自由にプレーできないように全力でプレッシャーをかけましょう。

数的不利のディフェンスでは、絶対に飛び込まないことが重要で、ゴレイロが守備に参加できるラインまで相手を引きつけ、ゴレイロの声を聞いて相手のプレーを制限するようなディフェンスを仕掛けていきましょう。

まとめ

フットサルの攻守の要であるフィクソは、全てにおいて高いレベルのプレーを求められます。さらに、頭を使ったプレーをするフィクソは相手にとっても脅威でしょう。

強いフィクソのいるチームは失点が少ないし、連続失点のようなチームが崩れるリスクも減らせます。

フィックソでプレーしたい!という人は、ボールを扱う技術を磨くだけでなく、フットサルという競技をよく知って、戦術を駆使し、たくさん動いて、味方とコミュニケーションをとっていくようにしましょう。