フットサルコートの種類に応じてシューズやプレースタイルを変えよう!

2017年4月23日基礎知識, 戦術

フットサルコート

フットサルを初めてしばらくすると、いろんな種類のコートがあることに気づきます。日本ではフットサルコートと言ってもフットサルのために作られたコートではなく、他のスポーツ用のコートをリメークしたコートが多く、コートの材質だけでなく、サイズもまちまちです。

コートの種類が違えば使用できるシューズにも違いが出てくるだけでなく、プレーしている時の感覚に違いが出たり、プレースタイルを変える必要が出てきます。
それぞれのコートの特徴をしっかりと把握した上でフットサルを行いましょう。

フットサルコートってどんなコート?

フットサルは本来、インドアコートで行われるスポーツです。もちろん、フットサルのプロリーグ(Fリーグ)の試合は、屋内コートで行われます。
しかし、普段プレーするコートはプロリーグで使うコートと違い、スポーツタイルや人工芝、土のコートになると思います。屋外にあることも多いですね。普段はアウトドアのコートで練習しているチームがインドアコートの大会に出ると、違いに戸惑う事になります。
都道府県リーグの場合もインドアコートで試合が行われるので、インドアコートを探して練習しているチームも多いです。

フットサルコートの種類

インドア・アウトドアだけでなく、コートの材質別に特徴を記載しています。少しでも事前準備の手助けになれば幸いです。

人工芝

基本的にはロングパイルと呼ばれる長めの人工芝に充填剤としてゴムチップなどが敷き詰められています。
天然芝の感触に近く、サッカーコートでも使われているタイプです。
ゴムチップ等は衝撃吸収や水はけを良くする役割がありますが、
一方でグリップがききにくくなり、滑りやすくなります。

屋外フットサルコートの大半はこのロングパイルの人工芝です。
アウトドア用の裏に滑り止めのついたシューズを使いましょう。
インドア用のシューズだと滑りすぎて踏ん張りがききません。

また、雨の日等、ピッチが濡れた状態でプレーする機会の多いコートになります。

スポーツタイル

25~30cm くらいの正方形の衝撃吸収タイルを敷き詰めたコートになります。
国際試合等でも多く使われているコートです。
口述の体育館やタラフレックスのコートと比べると
ボールの跳ねや伸びは控えめです。
足への負担も少なく、プレーしやすいコートです。

インドア用シューズでプレーしましょう。
(基本的にソールが飴色のシューズ以外禁止されています)

体育館

学校の体育館と同じ、木の床です。
スポーツタイルやタラフレックスのコートと比べると
ボールはよく跳ねて、伸びます。
転がるボールのスピードがあまり落ちないイメージです。

床の状態次第で滑りやすいコート、滑りにくいコート両方ありますが、
濡れ雑巾や専用のすべり止めを用意しておくとよいでしょう。

インドア用シューズでプレーしましょう。
(基本的にソールが飴色のシューズ以外禁止されています)

タラフレックス

スポーツ用の床材です。
スポーツタイルのような衝撃吸収性があり、グリップもよくききます。
テレビのバレーの試合等で見かけるカラフルなコートは恐らくタラフレックスです。

ボールの跳ね具合や転がり具合はスポーツタイルと体育館の中間くらいです。

インドア用シューズでプレーしましょう。
(基本的にソールが飴色のシューズ以外禁止されています)

カーペット

正確には違うかもしれませんが、カーペットのようなコートです。
人工芝に近い感触です。
屋外コートの場合、数時間前の小雨や夜露でコートが湿ってしまい、
雨が降っていないのにコートは湿っているという状態になることがあります。
コートの状態が良ければ衝撃吸収性も高くグリップ力もしっかりあります。

ただ、スライディングすると意外と滑りにくく、怪我をしやすいので気を付けましょう。

コートの状態次第でボールの跳ね具合や転がり具合が違いますが、
ラインを出ると思ったボールが手前で止まったというようなことがある気がします。

シューズはインドア用、アウトドア用どちらでもプレーできます。
出来るだけ両方用意しておいて、コートのコンディション等で履き替えるといいと思います。

その他

海外のプレー動画ではコンクリートやアスファルトのコートもみかけます。
また、学校のグランドでプレーする場合は土のコートになりますし、
テニスコート等の別の施設をフットサルコートに改造したコートでは
もともとの競技用の床材のままだったりするので、
上にあげた以外にもいろいろなコートがあります。

コートサイズによる違い

国際試合とそれ以外で規定サイズが異なりますが、日本のフットサルコートの多くは、国際試合用の規定サイズのコートは少ないのが現状です。場合によっては、国際試合以外用の規定サイズにも満たないコートも見かけます。

国際試合以外の試合の場合の大きさは、次のとおり。
 長さ(タッチライン): 最小25m 最大42m
 幅(ゴールライン): 最小16m 最大25m

国際試合の場合の大きさは、次のとおり。
 長さ(タッチライン): 最小38m 最大42m
 幅(ゴールライン): 最小20m 最大25m
日本サッカー協会 フットサル競技規則

正規のサイズのフットサルコート

国際試合用のサイズをしっかりとれているコートになります。普段、小さいサイズのコートでプレーしている場合、かなり広く感じると思います。
攻守の切り替えの早さがカギになります。公式戦や大会の場合は人数を揃えて小まめに交代することを意識した方が良いです。
多くのフットサルの戦術がこのサイズのコートを前提として考えられています。移動距離がかなり長いことを考えても、足元への早いパスを繋ぎ、横幅をうまく使って数的有利なサイドを作るような戦い方をオススメします。

縦長のフットサルコート

横幅に比べて縦の長さが長いコートになります。クラウンのように3人並ぶような戦術が取りづらいコートです。
縦への突破と中への動きを警戒して左右に追い出すようなディフェンスをすることで自由に攻めさせないようにできます。左右に逃げられない分、前プレはかけやすいのですが、ディフェンス全体が間延びしてしまいやすいので注意が必要です。
逆に、攻撃側はピヴォをゴレ前に貼らせて前後でスペースを取るように展開し、ドリブラーがいる場合は中ドリでの縦突破、強力なピヴォがいる場合はロングボールを当てて1vs1を仕掛けるような戦い方が向いています。

横長のフットサルコート

左右はそれなりにあっても、センターサークルからすぐにペナルティーエリアがあるようなコートです。場合によっては、ペナルティーエリア自体が小さくされていることもあります。
シュート力のあるプレーヤーはセンターライン付近からでも十分シュートが狙えるため、積極的にシュートを打っていくことをオススメします。逆に、相手側のコートであってもボールロストをするとすぐに相手側はシュートを狙えるため、相手側に有利な体制でのボールロストには注意が必要です。
ディフェンス側はハーフで守っている時のディフェンスラインの設定に注意が必要です。センターラインを越えた時点でシュートが狙えるようなコートの場合、センターラインの手前からプレッシャーをかけていく必要があり、フルコートのディフェンスとあまり変わらないような動きをする必要があることもあります。

まとめ

フットサルコートの種類とサイズによる違いは伝わりましたでしょうか?競技フットサルのチームは普段からスポーツタイルや体育館で正規のサイズでプレーしたいところですが、必ずしも条件の合うコートでばかりプレーできるわけではありません。普段からコートの違いを意識しながらプレーすることで、コートの違いをうまく味方につけて戦えるといいですね。
また、シューズについては、コートにあったシューズを利用しないと、ルール違反・マナー違反になるだけでなく、怪我をするリスクが高くなるので、しっかりルールを守って楽しくプレーしていきましょう。