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フットサルのクワトロ(4-0)を完全解説|全員後ろから崩す流動的フォーメーション

2026 5/18
オフェンス チーム戦術 戦術
2017年4月23日2026年5月18日
Futsal Life
目次

この記事はこんな人向け

  • 「クワトロ」「4-0」という言葉を聞くけど、何をする戦術か分かっていない
  • チームでクワトロを導入したいが、どう動けばいいか整理したい
  • 相手にクワトロをやられた時の対策も知りたい

本記事はフットサルに少し慣れて、ダイヤモンドやクラウンの次に流動的な戦い方を覚えたい人向けに書いています。クワトロは習得難度が高い反面、対策を知らないチームには面白いように通用する強力な戦術です。

さるっちょ

初めて競技寄りのチームに混ぜてもらった時、4-0って言葉だけ聞いて「全員後ろ?守備?」って混乱したやつです。仕組みを知るとめちゃくちゃ面白い戦術でした。

クワトロ・ゼロ(4-0)とは

クワトロ(Quatro / Quattro)はポルトガル語・スペイン語で数字の「4」を意味します。「4人で(クワトロ)」「ピヴォを置かずに(ゼロ)」攻めることから、4-0フォーメーション、あるいはクワトロ・ゼロと呼ばれます。

!クワトロ・ゼロ(4-0)の基本配置図

基本配置

  • 4人全員が自陣寄り〜ハーフライン付近に横並び
  • 厳密な横一列ではなく、ゆるい台形か四角形(ボックス型を縦に圧縮した形)
  • 最前線にピヴォを置かない

サッカーで言えば「4バック全員でビルドアップしながら、誰かが順番に上がっていく」ようなイメージに近いですが、フットサルではこの4人が常に流動的にポジションを入れ替え続ける点が決定的に違います。

なぜ「ゼロ」なのか

「ピヴォを置かない」という意味です。ダイヤやクラウンが「前線にピヴォを置いて起点にする」発想なのに対し、クワトロは「ピヴォを置かず、4人が連続的に入れ替わることで相手のマークを剥がす」発想です。

ただし完全にピヴォゼロというわけではなく、誰かがタイミングを見て前線に入り「一時的なピヴォ」になります。その後すぐ別の選手と入れ替わるのが特徴です。

サッカーのフォーメーションとの違い

サッカーから入ってきた人がクワトロを最も理解しにくいのは、「全員後ろ」という配置の意図が見えないからです。

  • サッカーの4-0は理論上ありえない(最低でも誰かがFWに残る)
  • フットサルでは、前線にあえて誰も置かないことで、相手DFが前に出てくるのを誘う
  • 前に出てきた相手DFの背後(裏のスペース)を、4人のうち1人が抜けて使う

つまり、クワトロは「裏のスペースを生み出すための初期配置」です。サッカーの「全員守備の4-5-1」とは目的が真逆で、攻撃のための後ろ寄り配置なのが新鮮なポイントです。

有効に機能する場面

クワトロが特に強力なのは、以下の状況です。

1. 相手が高い位置からプレスをかけてくる時

ピヴォにマークを付けたい相手DFが、自陣深くまでプレスに来た場合、その背後には広大なスペースが空きます。クワトロで4人がボールを回し続けることで相手DFを引きつけ、誰か1人が裏に抜けて一気にカウンター気味の攻撃を仕掛けられます。

!クワトロでプレス回避からカウンターへ移る流れ

私(さるっちょ)が都道府県リーグでクワトロを試した時、相手が前から強くハメに来るタイプのチームには本当に良く効きました。逆に、相手が引いて待つタイプのチームには有効打になりにくく、別のフォーメーションに切り替える判断が必要でした。

2. ボール保持で時間を使いたい時

リードしている状況で、自陣でボールを回して時間を使う「保持」型の戦い方にも向きます。4人の距離が近いため、ショートパスのつなぎが安定します。

3. 相手にピヴォ対策をされている時

強力なピヴォがいるチームほど、相手は「ピヴォを潰す」前提で守備を組んできます。あえてピヴォを下げて4-0にすることで、相手の守備の前提を崩せます。

ローテーション(旋回)の基本

クワトロの肝は、4人が常に動き続けてマークをズラすことです。代表的な動きを紹介します。

!クワトロから旋回してマークをズラす動き

1. 旋回(じゅんかん)

サイドの選手がフィクソ位置を経由して、反対サイドへ流れていく動きです。

  • 右アラ → 中央のフィクソ位置を経由 → 左サイドへ
  • 同時に左アラが前へ上がる、もしくは中央へ絞る

これを4人で循環させ続けると、相手DFは誰がどこにいるか追えなくなります。

2. ケブラ(折れる動き)

縦パスを受けるためにいったん相手から離れ、逆方向に折れて受ける動き。クワトロでは、前線に空いたスペースへケブラで入る選手が「瞬間ピヴォ」になります。

詳細は ケブラ(折れる動き)の解説 をご覧ください。

3. パラレラ

サイドライン沿いを縦に走り抜ける動き。クワトロの旋回中に、対角のスペースが空いた瞬間にパラレラで抜けると一気にチャンスになります。

詳細は パラレラの解説 をご覧ください。

4. ジャグナウ(ダイアゴナル)

斜めに走り込む動き。中央からサイド、サイドから中央への対角の走りで、マークを引き連れたり、剥がしたりします。

クワトロの守備への切り替え

ボールを失ったら、4人がほぼハーフラインに揃っているため、実は守備セットが早いのがクワトロの隠れた長所です。

  • 全員自陣寄りにいる → そのままハーフコートゾーンに移行しやすい
  • 前線に1人だけ残っている形(ダイヤやクラウン)と違い、戻る距離が短い

ただし、相手のカウンターで4人全員の後ろに広大なスペースができている場面では、ゴレイロのカバーリングが生命線になります。ゴレイロが飛び出し判断を間違えると一発で失点します。

クワトロのメリット・デメリット

メリット

  • 相手のプレスを誘って裏を取れる
  • マークがズレやすく、対策を知らないチームに圧倒的に強い
  • ハーフコートゾーン守備への移行が早い
  • 全員がボールに触れるので攻撃が単調になりにくい

デメリット

  • 4人全員にキープ力・パス精度・判断力が必要(一番の壁)
  • ローテーションを覚えるのに時間がかかる
  • 相手が引いてゾーンで待つと、決定機が作りにくい
  • ピヴォタイプの選手の長所を消してしまう

クワトロが「初心者向きではない」理由

クワトロは「全員横並び」というシンプルな初期配置ながら、実行難度はフォーメーションの中でもっとも高い部類に入ります。理由は2つ。

  1. 役割が固定されていない:「自分は何をすればいいか」が瞬間ごとに変わるため、初心者は何をしていいか分からなくなる
  2. キープ力が要る:相手のプレスが来た時、誰かが安定してボールを持てないとそのままロストして失点

なので、まずは ダイヤモンド型(1-2-1) でフットサルのポジショニングと役割の感覚を身につけてから、クワトロに挑戦するのが現実的です。

相手にクワトロをやられた時の対策

逆の立場で、相手にクワトロを使われた時にどう守るかも整理しておきましょう。

  • 無理に前から追わない:プレスに行くとそれが狙いになる。ハーフコートゾーンで待つのが基本
  • 裏のスペースを消す:相手の旋回に釣られて前に出すぎず、最終ラインの選手は背後をケアし続ける
  • 誰が前線に上がってきたかを声で共有:流動的なので、口で確認しないとマークが受け渡せない

「クワトロには引いて守る」が定石です。前から追えば追うほど、相手の思うつぼになります。

まとめ:戦術の引き出しとして持つ価値は大きい

クワトロ・ゼロは、習得難度こそ高いものの、

  • 相手のプレス対策
  • ボール保持で時間を使う
  • 普段と違う形で相手の対策を外す

といった目的で、戦術の引き出しに持っておく価値の大きいフォーメーションです。

チーム全員が同じ温度感で取り組まないと機能しないので、まずは練習で旋回パターンを1〜2個固めて、試合で部分的に試すところから始めるのがおすすめです。

さるっちょ

振り返ると、いきなり試合で全部やろうとして空中分解したことが何度かあります。1パターンだけ「これだけは形にする」と決めて入る方が、結果的に早く機能した気がします。

他のフォーメーションも併せて確認したい場合は、フットサルのフォーメーション一覧 をご覧ください。

用語ミニ辞典

  • クワトロ:ポルトガル語・スペイン語で「4」。4人で攻める意
  • ゼロ:ピヴォを置かない(前線ゼロ)の意
  • 旋回:4人がぐるぐると入れ替わり続ける動き
  • ケブラ:背後で受けるために折れる動き
  • パラレラ:サイドライン沿いを縦に走り抜ける動き
  • ジャグナウ:斜めに走り込む動き
  • ピヴォ:最前線で起点になる選手
  • ハーフコートゾーン:自陣半面でゾーン守備をセットする守り方
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この記事を書いた人

さるっちょのアバター さるっちょ

社会人になってからフットサルを始め、個サル・ローカル大会・競技系チーム・都道府県リーグまで幅広く経験。未経験スタートだからこそ感じた『上達の難しさ』と『楽しさ』を、初心者〜中級者目線で発信しています。

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さるっちょ
こんにちは、さるっちょです。
社会人スタートで、個サル・ローカル大会・競技系チーム・都道府県リーグまで幅広くフットサルを経験。未経験から始めたからこそ感じる「上達の難しさ」も「楽しさ」も、初心者〜中級者目線でフラットに発信しています。
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さるっちょ
私(さるっちょ)は、社会人になってからフットサルを始めました。
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フットサルをもっと楽しめるきっかけを、ひとつでも届けられたら嬉しいです。
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